星風まどかの歌唱力とダンスの実力?エトワールやリフトの評判&作品別の名場面まとめ

宝塚

2024年5月に宝塚歌劇団を退団した星風まどかさんは、宙組・花組で活躍し、歴代3位となる6年超のトップ娘役在任記録を持つ伝説的な存在です。

国立音楽大学附属中学校出身の確かな音楽的素養と、しなやかで美しいダンス技術を兼ね備えた星風さんは、まさに「理想のトップ娘役」として多くのファンに愛され続けました。

本記事では、星風まどかさんの歌唱力とダンス技術を代表作品とともに詳しく解説し、エトワールやリフトでの名場面、そして珠玉の楽曲まで幅広くご紹介します。

星風まどかの歌唱力|音大出身の確かな技術

星風まどかさんの歌唱力の基盤となっているのは、国立音楽大学附属中学校で培われた確かな音楽的素養です。

専門家からは「ヒロイン声」と評される美しい発声力を持ち、舞台の奥まで響く透明感のある歌声が大きな魅力となっています。

星風さんの歌唱スタイルは、宝塚歌劇ファンの間で「松田聖子タイプ」と称されることがあります。

これは伸びやかで可憐な美しい発声が特徴的で、楽譜通り正確に歌える絶対音感とリズム感を備えているためです。

宝塚歌劇団の娘役の中でも、真彩希帆さんや美園さくらさんと並んで高い歌唱力を持つ一人として評価されており、花組の歌唱力ランキングでは柚香光さんに次ぐ位置にランクされるほどでした。

興味深いのは、星風さんの歌唱の特徴として、多少音程が外れることがあっても、それすらも「可愛らしい魅力に転じてしまうパワー」があると評されている点です。

技術的な正確性だけでなく、聴く人の心を動かす表現力を持っていることが、多くの専門家や観客から愛される理由の一つとなっています。

代表作『アナスタシア』で見せた歌唱力の頂点

星風まどかさんの歌唱力が最も輝いた作品として挙げられるのが、2020年宙組公演『アナスタシア』です。

この作品で歌った「In My Dreams」は、現在でも星風さんの代表曲として多くのファンに愛され続けています。

『アナスタシア』は海外ミュージカルの宝塚版で、ブロードウェイの楽曲をそのまま使用するため、高い歌唱技術が要求される作品でした。

星風さんは主人公アーニャ(アナスタシア)役として、「圧倒的に安定した歌唱」を披露し、観客からも絶賛されました。

特に相手役の真風涼帆さんとのデュエット楽曲では、お二人で練習を重ねることで「音の相性」が向上し、息の合った美しいハーモニーを聴かせてくれました。

また、この作品は星風さんにとって「間違いなく代表作」と評されるほどの出来栄えで、現代的なミュージカルナンバーが彼女の持つ歌唱力の魅力を最大限に引き出しました。

退団公演となった『アルカンシェル』でも、その美声は健在で、長年にわたって磨き続けた歌唱技術の集大成を観客に届けました。

星風まどかのダンス技術|しなやかさと表現力

星風まどかさんのダンス技術で特筆すべきは、その多様性と表現力の豊かさです。

普段は「ふわふわほんわか」とした雰囲気の星風さんですが、踊り出すと「スイッチが入ったように表情が変わり」、見事なダンスパフォーマンスを披露することで知られていました。

特に印象的なのは、星風さんの男役ダンスへの愛情と技術習得への情熱です。

公演の男役ダンスの振り付けを覚えてしまうほどダンスが好きで、その情熱が技術向上の原動力となっていました。

花組男役4名とのコラボダンスでは「しびれるほどの出来」と評され、男役との息の合ったパフォーマンスも大きな魅力の一つでした。

コンテンポラリーダンスでの表現力も高く評価されており、『BE SHINING!

』でのソロダンスは「すばらしい」と絶賛されました。

また、相手役とのマリオネット風デュエットダンスでは、星風さんの小柄な体型を活かした美しい演出が話題となり、観客の心を掴みました。

エトワールとしての輝き|宙組時代の特別な瞬間

星風まどかさんは、宙組時代に2度のエトワールを経験しており、特に2018年の『天は赤い河のほとり』『シトラスの風-Sunrise-』での2度目のエトワールは、宙組誕生20周年記念という特別な公演での大役でした。

エトワールとは、ショーの中心的なソロダンサーを務める特別なポジションですが、トップ娘役がエトワールを務めることは珍しく、「トップ娘役さんがエトワールって珍しい」と話題になりました。

星風さんがエトワールを務めた際は、通常とは異なりデュエットダンスをはさんでの男役群舞という構成になり、階段降りでも最上位のトップポジションを務めました。

このエトワール期間中、星風さんの歌唱力向上が特に注目され、「シトラスの風のエトワールで、星風まどかさんの歌がお上手になっているのに少し驚いた」という観客の声も聞かれました。

エトワールという特別な役割を通じて、さらなる成長を遂げた瞬間として、多くのファンの記憶に残っています。

リフト技術|相手役との息の合った美しさ

星風まどかさんのリフト技術は、「乗る方が上手い」と評される高い技術力で知られていました。

リフトは男役が娘役を持ち上げる技術ですが、成功させるためには娘役側の体幹の強さやタイミングの正確性が重要で、星風さんはその両方を兼ね備えていました。

特に印象的だったのは、柚香光さんとの退団公演『アルカンシェル』でのリフトシーンです。

砂漠の場面では「リフトしながら柚香さんが右手で星風さんのスカートを持つ」という美しいシーンがあり、お二人の息の合った演技が観客を魅了しました。

この公演では「リフトもたっぷり」と評されるほど多くのリフトシーンが組み込まれ、星風さんの技術の高さが存分に発揮されました。

デュエットダンスでのリフトについても「呼吸バッチリ」と評され、相手役との信頼関係と技術的な完成度の高さが伺えます。

観客からは「星風さんにチェンジしてからストレスフリーで花組公演を見ることができた」という声もあり、安定した技術力が多くの人に安心感を与えていました。

楽曲・ミュージックサロン|音楽活動の集大成

星風まどかさんの音楽活動の集大成として注目されるのが、2回のミュージックサロンです。

2021年の「夢みるMadonna」では、「瑠璃色の地球」「不死鳥伝説~少女A~センチメンタル・ジャーニー」「淋しい熱帯魚~CAN YOU CELEBRATE?」など、多彩な楽曲を披露し、その歌唱力の幅広さを示しました。

そして2024年、宝塚退団前最後のミュージックサロンとなった「星ノ円居夜(ほしのまどいよ)」は、星風さんの音楽活動の真の集大成となりました。

このサロンでは、星風さん自らが作詞を手がけた新曲「星ノ円居夜」を披露し、創作活動への新たな挑戦を見せました。

また、代表曲「In My Dreams」(『アナスタシア』より)、「私だけに」(エリザベート)、さらにはSuperflyの「フレア」まで、幅広いジャンルの楽曲を歌い上げ、元雪組娘役の千咲毬愛さんからも「星風まどか・宝塚最後のミュージックサロンが凄い!!」と絶賛されました。

これらの楽曲は現在、Apple MusicやSpotifyなどの配信サービスでも聴くことができ、宝塚ファン以外にも星風さんの歌声を届け続けています。

特に「In My Dreams (ライブ)」は多くの再生回数を記録し、彼女の代表曲としての地位を確固たるものにしています。

まとめ

星風まどかさんは、歌唱力・ダンス・エトワール・リフト・楽曲のすべての分野で高い完成度を誇る、まさに「理想のトップ娘役」でした。

国立音楽大学附属中学校で培った音楽的素養を基盤とした美しい歌声、しなやかで表現力豊かなダンス技術、そして相手役を引き立てる卓越したパートナーシップは、宝塚歌劇団の長い歴史の中でも特別な存在として記憶されるでしょう。

退団後も『ラブ・ネバー・ダイ』『1789』などの大型ミュージカルで活躍を続ける星風さんの今後の活動にも、多くのファンが期待を寄せています。

宝塚歌劇団で磨き上げた総合的な舞台技術を武器に、さらなる高みを目指す星風まどかさんの挑戦は続いていきます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました