宝塚歌劇団の歴史の中で、「劇団随一の歌唱力コンビ」と称えられた伝説のトップコンビがいます。
雪組トップスター・望海風斗さんと、トップ娘役・真彩希帆さん。
ファンから「だいきほ」と呼ばれた二人のハーモニーは、劇団の理事長をして「宝塚歌劇団の最高峰」と言わしめるほどでした。
この記事では、真彩希帆さんの宝塚時代の経歴や組替えの歩み、男役志望だったという驚きのエピソード、そして望海風斗さんとのコンビ誕生の裏側や仲良しエピソードまで、徹底的に掘り下げてご紹介します。
「真彩希帆さんの結婚相手は望海風斗さんなの?」という疑問にもお答えしますよ。
真彩希帆の宝塚時代|5組すべてを経験した異色の経歴
真彩希帆さんは、1993年7月7日生まれ、埼玉県蕨市出身。
本名は松浦奈津子さんといいます。
身長164cm、血液型A型。
愛称は「まあや」「きぃちゃん」「なっちゃん」など複数あり、ファンから親しまれています。
芸名の由来は「お世話になった人から一字もらい、自分の真実を彩り、希望の帆を掲げて進む」という意味が込められており、そのまっすぐな人柄を象徴するような名前です。
2012年に98期生として宝塚歌劇団に入団した真彩さんは、宙組公演「華やかなりし日々/クライマックス」で初舞台を踏みます。
その後、組廻りで月組にも出演し、花組に配属。
さらに星組、雪組と異動を重ねたことで、入団6年目にして宝塚歌劇団の5組全組への出演を果たすという快挙を成し遂げました。
これは多くの団員が経験できない、非常に稀なことです。
歌・芝居・ダンスの三拍子が揃っていると早くから評価されていた真彩さん。
なかでも歌唱力の高さは際立っており、2016年には「阪急すみれ会パンジー賞」新人賞を受賞。
2019年には同賞の娘役賞、2020年には宝塚歌劇団年度賞の2019年度優秀賞も手にしています。
「歌が好きな気持ちは同年代の誰にも負けない」と語るほどの情熱が、その実力の裏にはありました。
真彩希帆は男役志望だった!驚きの音楽学校受験エピソード
実は真彩希帆さん、もともとは宝塚で「男役」を目指していました。
小学4年生のとき、雪組公演「スサノオ/タカラヅカ・グローリー!」を初観劇して衝撃を受け、それ以降は宝塚の男役に憧れ、本物の男を目指して日々研究を重ねていたというから驚きです。
中学時代には子どもミュージカルで男役を演じており、女子からは絶大な人気を誇っていたそう。
学園祭では「学ランを着てほしい」とせがまれ、女子をはべらせて校内を闊歩していたというエピソードは、真彩さんらしいユーモアたっぷりの逸話として語り継がれています。
中学3年から宝塚音楽学校の受験教室に通い始め、最初の受験は男役志望で臨みますが、身長の壁に阻まれて不合格を直感。
そこで高校進学後に娘役へと方針を大転換します。
髪を伸ばし、カチューシャをつけ、おしとやかに振る舞うというキャラクター変更ぶりに、中学時代を知らない同級生からは「カチューシャちゃん」とあだ名をつけられるほどでした。
2度目の受験では、「控室の真ん中で歌うと受かる」というジンクスを信じ、周囲の受験生の前で松島音頭を熱唱。
さらに歌の先生のアドバイスで自作の紙芝居を持参し、試験官の前で振り付きで歌うという渾身のアピールで見事に合格を果たします。
入団時の成績は11番。
このエネルギーとひたむきさこそが、真彩希帆さんという人物の本質を表しているように思えます。
真彩希帆の組替え|花組→星組→雪組、それぞれの輝き
真彩希帆さんの宝塚時代を語るうえで、組替えの歩みは欠かせません。
花組時代は、歌唱力の高さがいち早く注目された時期です。
2014年の「エリザベート」新人公演でマダム・ヴォルフ役、2015年の「ガイズ&ドールズ」新人公演でアデレイド役を演じ、印象的な舞台を見せました。
また、この花組時代には後に相手役となる望海風斗さんとの接点も生まれています(詳しくは後述)。
星組時代は、真彩さんの実力が組の中でも確固たるものになっていく時期。
2016年のバウホール公演「鈴蘭」でエマ役を演じ初ヒロインを獲得、同年「こうもり」では新人公演初ヒロイン。
2017年バウホール公演「燃ゆる風」ではいね役で七海ひろきさんの相手役を務め、星組に欠かせない存在となっていました。
そして2017年1月24日付で雪組へ組替え。
この組替えは真彩さんにとって特に感慨深いものだったようで、退団会見でこの話題になると涙する場面もあったと伝えられています。
組替えからわずか半年後の2017年7月24日付で、雪組トップ娘役に就任することになります。
真彩希帆の相手役は望海風斗|だいきほコンビ誕生と主な作品
雪組トップスター・望海風斗さんの相手役として、真彩希帆さんが選ばれたことで誕生した「だいきほ」コンビ。
望海さんは2003年入団の89期生で次席という優秀な成績を持ち、真彩さんとは9期もの差がある先輩です。
学年も離れ、性格も違う二人ですが、その歌唱力と声質の相性は抜群で、超実力派コンビとして毎回チケットがほぼ完売するほどの人気を誇りました。
「望海風斗さんが真彩希帆さんを選んだ」という話はファンの間でよく語られますが、宝塚では相手役の選定は劇団の決定によるものです。
ただし、二人は花組での接点や、音楽への向き合い方の共通点など、コンビ結成前から深い縁がありました。
二人のトップコンビ時代の主な出演作は以下の通りです。
- 2017年「ひかりふる路〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜」マリー=アンヌ(大劇場お披露目)
- 2018年「ファントム」クリスティーヌ・ダーエ
- 2019年「20世紀号に乗って」リリー・ガーランド
- 2019年「壬生義士伝」しづ/みよ
- 2020年「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」デボラ
- 2021年「fff-フォルティッシッシモ-/シルクロード」謎の女(退団公演)
なかでも「ファントム」は、二人の歌唱力が最大限に発揮された作品として伝説的な評価を受けています。
実はこの「ファントム」、花組時代にタカラヅカ・スカイ・ステージの番組内で、真彩さんと望海さんが名曲「Home」をデュエットしたことがあり、奇しくもトップコンビとして再び同じ歌声を届けることになったのです。
まるで運命のような縁を感じさせるエピソードです。
望海風斗と真彩希帆の仲は?だいきほの素顔エピソード集
ファンの間では一時期、「だいきほは不仲なのでは?」という噂が流れたこともありました。
インタビューで望海さんが真彩さんをクールに見つめていたり、真彩さんに対して厳しく接しているように見える場面があったためです。
しかし実際には、二人は非常に信頼し合った関係でした。
ベタベタしすぎない距離感こそが、だいきほコンビの魅力のひとつだったのです。
組が違う時代から続く絆
花組から星組へ組替えした真彩さんが、初めて迎えた2015年のバレンタインデー。
真彩さんは星組の男役さんたちにプレゼントを用意しつつも、当時別の組(雪組)にいた望海さんへもわざわざプレゼントを準備していました。
当日は会えなかったため、こっそりロッカーの上に置いて帰り「ロッカーの上に置いておきました」と連絡を入れたというエピソードは、コンビ結成の2年以上も前の出来事。
この頃からすでに、真彩さんの望海さんへの思いは特別なものだったと伝わります。
トップ就任時に交わした言葉
2017年のトップコンビ就任時、望海さんは「早く一緒に歌いたい」「まあやちゃんとなら、1人で見る景色よりもっと素敵な景色が見られると思う」と語りました。
一方の真彩さんは「わたしは望海風斗さんが大好きです!」「望海さんを一心に信じ、真心をこめて務めてまいります!」とまっすぐな言葉を残しています。
また、プレお披露目公演「琥珀色の雨にぬれて」の稽古中には、望海さんから真彩さんへのプレゼントもあり、真彩さんは退団会見にそのネックレスをつけて出席し、嬉しそうに微笑んでいたといいます。
感動的な退団発表のやりとり
2020年2月、望海さんの退団発表の際に明かされたエピソードも胸を打ちます。
望海さんが退団を意識していた時期、真彩さんは言葉にされなくても望海さんの心境の変化を感じ取っていました。
そして望海さんから退団の意向を告げられた時、真彩さんは即座に「ご一緒したら迷惑ですか?」と申し出ます。
望海さんは「そういうふうに言ってくれるのであれば、私も本望です。
一緒にスタートして一緒にゴールを目指していくのはありがたい。
甘えず一緒にずっと走ってきた」と答えました。
こうして二人は揃って「添い遂げ退団」を選んだのです。
真彩希帆の結婚相手は望海風斗ではない|退団後の新たな人生
「真彩希帆さんの結婚相手は望海風斗さん?」と気になっている方もいるかもしれませんが、二人は結婚していません。
「だいきほ」はあくまでも宝塚の舞台上での伝説的なトップコンビであり、退団後もOG同士として交流を続ける大切な間柄です。
2022年には二人で揃って星組公演を観劇したことをインスタグラムで報告し、ファンを喜ばせています。
真彩希帆さんの結婚相手は、宝塚歌劇団の脚本・演出家である生田大和さんです。
2023年9月10日に入籍したことを報告しました。
生田さんは1981年生まれで慶應義塾大学法学部政治学科出身。
2003年に宝塚歌劇団に入団した演出家で、真彩さんのトップコンビお披露目公演「ひかりふる路」と退団公演ショー「シルクロード」の作・演出を手掛けた人物です。
真彩さんの結婚報告文には「一緒に過ごす時間はとっても穏やかで、常に喜びと笑いと学びにあふれ、心も身体も愛情という安心感で満たされる毎日です」と綴られており、その幸福感が伝わってきます。
2025年5月には第1子の妊娠を公表し、同年9月に出産を報告。
公私ともに充実した日々を歩んでいます。
一方の望海風斗さんも退団後はワタナベエンターテインメントに所属し、ミュージカル女優として精力的に活動中。
2023年には第48回菊田一夫演劇賞を受賞し、NHK FMのラジオ番組でパーソナリティも務めるなど、宝塚OGとして確かな存在感を示しています。
まとめ
真彩希帆さんの宝塚時代は、男役志望から娘役への大転換、5組全組出演という異色の経歴、そして望海風斗さんとの「劇団随一の歌唱力コンビ」としての輝きなど、見どころが尽きません。
コンビ結成前から続くバレンタインのエピソード、「早く一緒に歌いたい」という望海さんの言葉、「ご一緒したら迷惑ですか?」という真彩さんの一言——。
舞台上のハーモニーだけでなく、人間としての深い信頼と尊重で結ばれた「だいきほ」は、まさに宝塚史に残る名コンビだったといえるでしょう。
退団後はそれぞれの道を歩みながらも、変わらず友好な関係を続けているお二人。
これからの活躍からも、ますます目が離せません。


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